スッキリした顔しやがって・・・。
連続殺人事件の真犯人も捕まえ、いよいよ総司が八十稲羽を去る日が近づいたある日、足立から一通の手紙が届く。そこに書かれていたのは--。大人気ゲームのコミック版ついに完結!!
https://www.kadokawa.co.jp/product/321811000765
曽我部修司 作画 ATLUS 原作 ペルソナ4 13巻のレビューです。
大人気ゲーム ペルソナシリーズ
2008年7月10日にアトラスより発売されたPlayStation 2用ゲームソフト、ペルソナ4。女神転生シリーズから派生した人気ゲームペルソナ4のコミックもついに完結。
こちらゲームの内容や歴史について語りだすとページがいくらあっても足りませんので語りたいけど省略します。
こちらのコミック13巻ですが、ここが一番のシーン!
と、選べない位どのシーンも素晴らしく、最高の1冊となっています。
10年以上前のゲームが、アニメになりコミックになりそれでいて色あせないと言うのは元のストーリーが素晴らしいからでしょう。
積みゲーのプロの私が最後まで完結した数少ないゲームの一つです。
ペルソナ3とペルソナ4、どっちが好きか論争が度々起こるこちらのタイトルですが、私は僅差ではありますがペルソナ4が好きです。
・・・・。え、ペルソナ5は?
ペルソナ4をちょっとだけ解説します。
いきなり最終話のレビューですので、ペルソナ4の内容について説明したいと思います。ペルソナ4は、「真実に目を向ける」「内なる心を受け入れる」という自分と向き合い、そしてそれらを肯定し真実へと進んでいく、前向きなストーリーです。ですので、ストーリーは愛に満ち溢れペルソナシリーズでは主人公が恵まれている作品だと言われています。
P3は拳銃で頭を打ちぬくシーンから始まる、死を意識するお話ですから、
P4と対照的ですね。
主人公は両親の都合で都会から八十稲羽市に転校してきた、高校性 瀬多 総司 (コミック版の名前)が 親戚の家 に預けられ、その地で起こった怪奇現象をクラスメイト達と一緒に解決していく。という内容です。
とてもありふれたストーリーのようですが、事件を起こしていく敵が一緒に事件を解決しようとしている、仲間のもう一人の姿。
いわゆるペルソナ、本人が認めたくない自分が自己具現し目の前に現れます。
ペルソナ=ドッペルゲンガー。ドッペルゲンガーに合うと死ぬと言われていますよね。
自分の中にあって、それに気が付いているけど認めたくなかったり観ないようにしている部分を、仲間の前でさらけ出し自分で肯定しないといけない。
おまえは俺だ!
と言って、見ようとしていなかった自分の弱い部分や汚い部分を受け入れないとその闇に支配されてしまう。なんと言う懺悔大会・・・。
そして、自分の弱い部分を見せ合う事で仲間としての絆が強まっていきます。
ちょっと怖いですね。人には踏み込んではいけない領域がありますよね?自分と向き合うかどうか、自分に優しい嘘をつかないかどうかは、自分の選択の上にあって欲しいですが、それを強制的に行われてしまうんですから。
そうして迎える最終巻。真のエンディングへと進む為にそもそも誰がこの事件を始めたのか。1の答えは出ている。では「0」。原因を作ったのは誰なのか。
「らっしゃーせー!」
ラスボスとの戦いがカッコイイ!
ゲームでもアニメでも観たラスボスとの戦闘シーンですが、コミック版が一番カッコよかったかもしれない・・・。ペルソナ4が好きな人も、ゲームもアニメもまだな人も是非見てください。
足立が登場してからの流れは一見の価値があります。
人間が持つ負の感情、幾千もの呪言が人を縛る世界。
そんな世界で主人公は戦います。
例えば「辛ければ逃げたっていいんだよ。」という言葉。
もちろん、逃げた方がいい時もありますよ。でもそれは逃げるんじゃないんです。
体勢を立て直す。
なんだと思うんですよ。再び戦うために。
でも、逃げたってって言葉が一人歩きして良く使われるシーンを見かけますね。
人は時々、立ち向う勇気を持つ人の足を引っ張ろうと優しい言葉をかける事があります。相手にかけた言葉に何の責任も負わず優しい世界に落とす。事が。
「もう・・・まやかしの言葉は・・・俺には届かない」
幾万の真言を世界に示す!!
もう本当に、どのシーンも眩しすぎます。是非読んで!
そして、エンディングへ
コミックのエンディングは情景が細かく描かれています。
例えばコミックの中ではとても小さなコマですが、
私がこの巻で一番好きなシーンだったりします。
こんな何気ないシーンさえも丁寧に描かれている良作です。
ゲームのエンディングの曲が耳に流れてくるようです。
何度も言うけど、是非手に取ってください。
おまけのおねた
ペルソナにはゲームの要素としてタロットカードが意味を持っています。
例えば、主人公は0番の愚者のカード。何物にもなれる、これからスタートする事を意味するカードです。旅の始まりのカードです。
ペルソナ4のコミック版ですが13巻で完結しましたね。
13番目のタロットカードはで「DEATH/死」を意味する死神のカードです。
こちらのカード、 停止・損失という意味ですが、 死と再生 という意味もあり、世界を再生するという内容に相応しい巻数で綺麗に終わりましたね。
偶然なのかわざとなのか。こう言う所もカッコイイですね。
ちなみに、PROJECT Re FANTASYという新作RPGを作成しているようです。こちらも楽しみですね。
しかし、アトラスさんはセガサミーグループに落ち着いて本当によかった・・・。長い旅路は悪魔の仕業(ry